社長という生き物
私が20代の頃、当時勤務していた不動産会社での出来事です。
当時の広島駅前支店は、激戦区
当時の私の勤務先は、広島駅前のとあるビルの3階だったのですが、同じ並びのビルに不動産屋があり、道路を挟んで向かいのビルにも不動産屋がありました。
インターネットがまだ普及していない時代でしたので、不動産屋をはじごするお客様がほとんどでした。
また、駐車場がほとんど無い地域でして、営業車は少し離れた場所にある立体駐車場に駐車していました。
只者ではありませんでした。
そんなある日、1人の男性が来店され、私が対応させて頂くことになったのですが、その男性は只者ではなかったのです。
その男性と店内で話が終わり、一緒に賃貸物件を見に行くことになったのですが、先程の立体駐車場に向かっている途中で、
男性 「車で行くのは勿体ないから歩こう」
私 「え?」
男性 「ガソリン代が勿体ないでしょ」
私 「わかりました」
そんな事を言われたのは初めてでしたし、なんだか不思議な感覚だったことを覚えています。賃貸物件の見学は、1件だけだったのですが、見学が終わった室内で、
男性 「ここにするよ」
私 「ありがとうございます」
この男性のお客様は私に、部屋の使用目的を話されたのですが、なんとゴルフバッグを置くためだけのものでした。理由をお聴きしたところ、広島の大手企業と取引をしたい、話のきっかけとして、広島に住所があると便利とのことでした。
広島駅前支店に戻って申込手続きをしていると…
広島駅前支店に戻って申込手続きをしていると、その男性のお客様は私に名刺を差し出されました。とある企業の代表取締役の方でした。
申込書に記入される際に、ペンを鞄から取り出されたのですが、かなりの高級品であることは、私の目にも明らかでした。
また、当時の私の年収を10倍以上も上回っており、現実感がなく、漫画みたいな人でした。
その後、この男性のお客様はご自分の会社に電話をされ、いますぐ契約金を振込む様、経理の担当者に指示をされてました。
この男性のお客様との出会いがきっかけで、
①歩いてご案内してみる
②百貨店でペンを購入する
③稼ぐことにこだわる
ことを実践してみました。
特に①について、
当時の私は、車でご案内することが常識になっていたのですが、別のお客様を徒歩でご案内してみたところ、周りの環境がゆっくり見れて良かったと言われ、喜んで頂けたことを覚えています。時には、常識を疑ってみることも必要なのかも知れませんね。
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私はフリーターとして、ガソリンスタンド、パチンコ店、引越し、チラシ・ティッシュ配り、日雇い等多数の職業を経験しました。
23歳で就職し、不動産会社2社、合計8年間の会社員生活を経て、2007年8月に31歳で開業しました。
趣味は、旅行、ポイ活、旧車やスーパーカーの鑑賞です。毎年、繁忙期前の11月と繁忙期後の4月に出雲大社を参拝しています。
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