【賃貸】中小零細の不動産会社が仲介手数料を値引き出来ない【業界の内部事情】
賃貸物件を探しているお客様から、
①初期費用安くなりませんか?
②仲介手数料安くなりませんか?
と相談をされることがあります。
お客様の中には、
①予算を抑えたいから
②安くなれば助かるから
等といった理由があるようです。
ただ、仲介手数料については、
家賃の1ヶ月分と消費税が上限
となっておりまして、中小零細の不動産会社が仲介手数料を値引きすることは、死活問題なのです。
今回は、【賃貸】中小零細の不動産会社が仲介手数料を値引き出来ない【業界の内部事情】について、お話ししたいと思います。
不動産会社(客付業者)の売上は、仲介手数料がメイン
賃貸物件を契約する際の初期費用は、
一例として、
①敷金
②礼金
③前家賃
④家財保険
⑤賃貸保証会社
⑥鍵交換費用
⑦その他
⑧仲介手数料
等となっており、物件にもよりますが、家賃の5~6ヶ月分程度の費用が必要になります。
この初期費用は、お客様としては、不動産会社に支払う費用ですが、実際には⑧の仲介手数料以外は、家主さんや管理会社等に支払う費用となっており、①から⑦は預り金になるのです。
よって、不動産会社が客付業者の場合の売上は、仲介手数料がメインとなるのです。
※元付業者と客付業者については、こちらからどうぞ
ただ、業界の内部事情になりますが、不動産会社によっては仲介手数料以外に売上になるものもあります。
例えば、④家財保険は不動産会社(元付業者)が保険会社の代理店契約をしているので、規定の手数料収入があります。
仲介手数料を値引き出来ない【業界の内部事情】
仲介手数料について、業界の内部事情になりますが、元付業者と客付業者で取り決めをしている場合がほとんどなのです。
例えば、
①仲介手数料を折半
②事務手数料(10,000円位が相場)
③稀に①と②の両方
等があります。
仮に、家賃が30,000円の賃貸物件の場合、
①の場合は、
30,000円÷2=15,000円+消費税
②の場合は、
30,000円-10,000円=20,000円+消費税
が客付業者の売上になるのです。
このような取引の場合に、お客様から仲介手数料の値引きの相談があると、売上が立たなくなってしまうのです…
薄利多売という言葉がありますが、賃貸がメインの不動産会社は、繁忙期と通常期があり、お客様から仲介手数料の値引きの相談を受けてしまうと、薄利少売となり、会社の存続が厳しくなってしまうのです…
不動産業者は、全体の約84.1%が従業者数5人未満の業者でして、中小零細が多い業種なのです。
※不動産業者の数と従業者については、こちらからどうぞ
最後に
仲介手数料について、お客様には、お願いベースにはなりますが、中小零細の不動産会社の事情をどうかご理解いただき、ご利用頂けますよう宜しくお願い致します。
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私はフリーターとして、ガソリンスタンド、パチンコ店、引越し、チラシ・ティッシュ配り、日雇い等多数の職業を経験しました。
23歳で就職し、不動産会社2社、合計8年間の会社員生活を経て、2007年8月に31歳で開業しました。
趣味は、旅行、ポイ活、旧車やスーパーカーの鑑賞です。毎年、繁忙期前の11月と繁忙期後の4月に出雲大社を参拝しています。
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